私の場合、お金が貯まったところで、それを元手に株式投資を始めました。信用取引などを駆使して一時は2000万円くらいに資産を増やしましたが、ライブドア・ショックでそれはあっという間になくなってしまいました。

 いまある私のパワーの源泉はこの失敗にあると言っていいほど、大きな絶望を味わいました。数年かけて反省した結果、「投資の仕方を間違えたのではなく、株式投資をするという時点でそれこそが失敗だった」と悟りました。自分に合った副業や投資先を見つける必要があることが痛いほどわかりました。

 お金を貯めることと運用することとは別物です。お金が貯まったら、どうやって儲けるのかを考えましょう。

 株式投資で失敗した私は、また節約生活を続けて800万円貯めました。この手持ち資金を投資した結果、その後、数億円の資産を築くことができました。何に投資したのかと言えば、不動産物件です。ほかの業種でもリスクが少なくてリターンが見込める副業であれば、資金投入をすべきでしょう。

 私が副業や投資をすすめているのは、若い世代で生涯賃金が大幅に下がっていることと関連しています。

 団塊の世代の給料、退職金、年金の金額は、若い世代が到達しえないくらい高額です。しかしながら、若い世代の生活コストは、団塊の世代の高いコストのままになっているので、若い人は生活が苦しくなっているのです。

 私も会社で給与担当を長年していて感じたことですが、現在45歳以下の給与額が格段に安い設定になっているのです。定年退職する頃には、退職金割合の減額を含めると、相当安いものしか見込めない現状があります。