人と人とのやりとりは、”最初”が肝心です。

 最初にボタンを掛け違えてしまうと、相手はこちらに拒否反応を示し、そこからどんなにリカバリーしようとしても、なかなか心を開いてはくれません。

 そんな駆け出しリポーターの僕に、誠実な取材姿勢でリポーターとは何たるかを学ばせてくれたのが、東海林のり子さんでした。「以上、現場から東海林がお伝えしました」という締めの一言でおなじみの、ベテラン女性リポーターです。

 東海林さんは芸能だけでなく、事件や事故を扱うことも多かったので、常に数珠を持ち歩いていらっしゃいました。そして、取材の前にまず「ご霊前に手を合わせてもいいですか?」とご遺族にお伺いをたて、故人のご冥福を祈っていたのです。

 とはいえ、すべての取材がうまくいっていたわけではなく、東海林さんでさえも取材を断られることがあったんだとか。

 しかし、そこは東海林さん。その場で拒否されてしまったとしてもまた次の機会があるとポジティブにとらえ、日を改めて再訪していたんだそうです。

 ここで僕は、”招かれざる客”がいかに”受け入れてもらえる客”になるか、そのことの大切さがわかった気がしました。これは僕にかぎらず、ビジネスパーソンの皆さんにも理解していただけるんじゃないでしょうか。


序章後編は、9/24(水)掲載予定です。

ミニトーク&サイン会のお知らせ

日時■2014年9月27日(土) 14:00~(13:45開場)
場所■紀伊國屋書店グランフロント大阪店 店内特設会場にて
お問い合わせ・ご予約■紀伊國屋書店グランフロント大阪店 06-7730-8451(10:00~21:00)

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新刊のお知らせ

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芸能リポーター歴28年の井上公造が贈るコミュニケーション術の決定版!

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