いよいよ来週から臨時国会が始まります。この秋の陣で安倍政権は経済最優先を強調しており、安倍首相もそれを期待させる発言を繰り返していますが、政策の現場の内実を見るとだいぶ温度差があり、さっそく危険信号が点灯しているように感じられます。

改革に前向きな安倍首相の数々の発言

 安倍首相は、内閣改造後は様々な場で“経済最優先”を明言し、地方創生のみならず成長戦略にも力を入れて行く旨の発言をしています。

「引き続き、経済最優先でデフレからの脱却を目指し、成長戦略の実行に全力を尽くしてまいります。景気回復軌道をより確かなものとし、その実感を必ずや全国津々浦々にまでお届けする。これこそが、次なる安倍内閣の使命であります」(9月3日、内閣改造後記者会見)

「この内閣は、日本の将来をしっかりと見据えながら政策実現に邁進する「実行実現内閣」であります」(9月16日、経済財政諮問会議)

「規制改革は、まさに、これからが正念場であります。決して歩みを止めることなく改革を前進させていかなければなりません」(9月16日、規制改革会議)

「これからも経済再生が最優先であります。……成長戦略に終わりはないわけであります。成長戦略の進化に向けた検討も進めていきたい」(9月18日、産業競争力会議)