私たちの目標は、劣化していないだろうか?
私たちは掲げる目標の有効性に、その結果を常に縛られています。昨年の製品と同じ製品を、より高品質で作ることだけが目標の場合、顧客層も過去のマーケットから広がることはありません。
社員をコストだと考えて、働きに対してどれほど給与を安くできるかを目標とすれば、労働コストを下げることはできても、付加価値を高めるアイデアは社員から永遠に出てこないことになります。
アクションカメラという、両手の使えないスポーツや空中での撮影を可能にするGo Pro社の製品は、従来のデジタルカメラとまったく違う目標を掲げたため、衰退する製品カテゴリであったはずの業界で、上場を果たすほどの大成功を世界中で収めています。
私たちに今、突きつけられている最大の質問は「抱いている目標が、劣化していないか?」だと思われます。どれほど優れた人でも、優れた組織でも目標によって成果を左右されているからです。この呪縛から離れ、古く賞味期限切れの目標を手放し、より優れた目標を掲げた企業が不況の中でも躍進を続けているのですから。