伝えたい情報を直感的にわかるように、グラフィカルに表現する「インフォグラフィック」。この「相手がぱっとわかるように工夫する」という考え方のクセそのものが、コミュニケーション上手にしてくれるはず。本連載は、情報をよりわかりやすく、という枠を超え、発想そのものを広げるための教科書だと思ってください。どうやってこのアウトプットに辿り着いたか、発想のスタート地点から解説していくことで、「考え方のプロセスと構造」がわかります。今回のお題は、人体図。町医者の壁に貼ってありますよね、人体図。私はあれが昔から好きでした。
オリジナルネタは今回がラスト
昔から好きだった人体図が題材
昨年8月から続けてきたこのインフォグラフィックの連載は、次回が総集編で最終回となります。そして、オリジナルネタとしては今回がラスト。ではいつものように余韻を楽しむように発想のプロセスを解説していきましょう。
まずは、【インフォグラフィック画像】をご覧ください。
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男女それぞれ正面向きの人体は、ギリシャ時代の彫刻のような佇まいにて。
僕は幼い頃から、さまざまなグラフィカルな要素に心惹かれる性質があった。その刷り込みの断片がこの連載にあるインフォグラフィックにたくさん反映されています。そこらは次回の30回分総まくりで詳しく見ていただきます。
そして刷り込まれたビジュアルの好みには53歳になったいまでも変わらず、惹かれるものには一貫性があります。曼荼羅のようなデコラティブなもの、ずらっと並んだもの、シンメトリックなもの、グラデーションになった色味、鍛造のシブイ銀色、四角いのに角が丸まっているもの、etc……。
この人体図というビジュアルも子どもの頃好きになったもののひとつ。町医者に行くと壁に貼ってあった人体図、図鑑に載っている内臓の構造がわかるイラストなどを見るとわくわくしたものです。