正しき「愛国者」として
東アジアが共存共栄する未来を夢見て
――オリンピックは、戦後日本にとって常に象徴的なイベントですよね。2度目の東京五輪が開催されるとは、本当に時間が巻き戻ったような錯覚に陥ります。
真山 私は今度の東京オリンピックを東アジアのオリンピックにすべきだと、強く思っています。直前の冬季五輪は韓国開催ですし。東アジアがこれから世界の中心になるためのオリンピックだっていうぐらいの感覚を持たないと、日本は沈みますよ。
――サッカーW杯が日韓共催になったような感じで。
真山 あれはいいことをしたと思います。こうやって話していると、私がすごい右翼みたいに聞こえるかもしれませんが、そうではなくて……。
――自分が右翼だって感じることがありますか?
真山 まったく自覚はありません(笑)。そもそも、これだけイデオロギーが漂白されてしまった社会で、右翼も左翼もないのでは?
私は、愛国者でいたい。それも、自国だけが栄えればいいという独善的な愛国者ではなく、東アジアが共存共栄する未来を提案していきたいと思います。そして、もっと面白く深みのある小説創作に磨きをかけることに情熱を注いでいきます。