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ベネッセ事件の対応はどこで間違えた?
法的対策と広報対策の要点はここだ

ダイヤモンド・オンライン編集部
2014年10月23日
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社員教育をきちんとしているか
営業秘密扱いにしているか

 「顧客情報が営業秘密にあたるとは思っていなかった」――。松崎被告が裁判で述べたことは、実はとても重要な意味を持つ。不正競争防止法における「営業秘密」であると認められないと、データの持ち出し自体で刑事罰に問えないのだ。もちろん、民事で訴えることは可能だが、刑事罰と比べれば、抑止力としては極めて弱い。

 不正競争防止法での刑事罰を適用するためには、営業秘密であることを、情報にアクセスできる社員にきちんと周知徹底をすること、そして、この営業秘密にアクセスできる社員が制限されていることなどが求められる。もう一つ、重要なのは、社員教育だ。刑事罰に問われると教えられれば、ほとんどの人にとっては大きな抑止力となる。

 しかし、それでも犯罪に手を染める人もいる。たとえばプロの産業スパイや、犯罪行為に対して自制心を持たないタイプ。これは、教育では防ぎようのないジャンルの人たちとも言える。

 特に多くの企業で問題となるであろうケースが、会社への恨みだ。というのも、データ管理などの業務は、ベネッセ同様、下請けのシステムエンジニアたちに丸投げをしているという会社が多いからだ。彼らの給与は安く、労働環境は厳しい。

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