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ベネッセ事件の対応はどこで間違えた?
法的対策と広報対策の要点はここだ

ダイヤモンド・オンライン編集部
2014年10月23日
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 外資系企業の場合、事業保険のカバー範囲に、こうした危機対応時にかかるコストが入っていることが多い。そのため、何か問題があれば、かなり早い段階から、広報コンサルティング会社など専門家が呼ばれて万全の発表体制を構築する。しかし、日本企業の場合は、記者会見の前日に弁護士に相談する、という場当たり的な対応をしてしまう会社がまだまだ多い。

 また、意識の高い会社は、日頃から専門家を招いて危機対応のシミュレーショントレーニングをするなどの努力に余念がない。こうした対策を取るか否かで、被害を最小限に食い止めることができるか、逆に、さらに大きく傷口を広げてしまうか、運命は大きく分かれる。

 起きてもいない潜在的なリスクに、一体どれだけカネをかけて対策を講じるのか。経営者にとって、非常に悩ましい問題だ。しかし、ベネッセのケースでは、顧客への補償だけで200億円以上の支出となってしまった。

 かつて、船場吉兆で料理の使い回しが発覚し、その後の対応のまずさが事態に拍車をかけて倒産に至ったように、小規模な企業なら、致命的なダメージに発展しかねない。システム責任者のみならず、経営者が真剣に考えなければ、とんでもない悲劇になりかねない問題なのだ。

(ダイヤモンド・オンライン編集部 津本朋子)

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