大手メディアの
報道姿勢は問題

 ここでは更に、震災以降の原発停止による火力発電の稼働増による悪影響として、次のようなことも掲載している。

 電源構成に占める火力発電比率について、震災前10年度には約62%だったが、震災後13年度には88%を超え、第一次オイルショック時(1973年度:80%)を上回っている〔資料3〕。

 また、電力会社のCO2排出量は、震災前10年度には3.74億t-CO2だったが、震災後13年度には4.84億t-CO2(10年度比1.10億t-CO2(29%増))となった。その間、国全体のCO2排出量は、10年度12.6億t-CO2から12年度13.4億t-CO2へと0.8億 t-CO2(6%増)となった〔資料4〕。

 こうした大事なことが、なぜ大手マスコミで大々的に報じられないのだろうか。震災による原発事故は不幸な出来事であった。それ以来、脱原発・反原発の強い空気が蔓延したことも事実だろう。そういうなかでは、脱原発・反原発こそが正義であり、“原発停止による悪影響”という事実を報じることは正義に反するとの思い込みが芽生えたのではなかろうか。これでは、報道でもなければ、ジャーナリズムでもない。