そう言えば、真偽はわからないが、朝日新聞では増税国会議員を応援せよという本社から支社への指令があったという噂もあった。これが本当なら、マスコミとしてはいかがなものだろうか。

円暴落、国債暴落、ハイパーインフレ
アベノミクス開始前後の「奇妙な言説」

 もう1つの言い方は、増税しないと失望で国債金利が暴騰するというもの。これは結構見ものだと思う。もし正しく予見できるなら、大儲けができる。

 今から2年ほど前になるが、当時の野田首相が解散を明言し、政権交代が確実になり、アベノミクスのインフレ目標・金融緩和が採用されることが確実になった。その前後から、多くの人たちは奇妙なことを言い出した。インフレ目標・金融緩和すると、円暴落、国債暴落、ハイパーインフレになるという説が流行ったのだ。

 しかし、政権交代が起こり、インフレ目標・金融緩和が実際に行われても、円は予測通りに若干安くなり、金利も当初は一時高くなったがすぐに落ち着き、物価はインフレ目標2%に向かって上がり出した、つまり、円暴落、国債暴落、ハイパーインフレになるというのはウソだった。

 こうしたウソは、筆者は本コラムで以前から指摘していた。たとえば、2012年11月29日の本コラム「「安倍緩和」に議論百出!金融緩和に関する6つの疑問に答える」で、山田厚史氏のコラムを批判しているが、同氏はいまだに無理解のようだ。

 また、国債金利の暴騰についても、2013年5月16日付け本コラム「長期金利上昇懸念の『から騒ぎ』」で書いたが、から騒ぎした人が再び騒ぎ出しているのには笑える。