Q.東京ディズニーランドなどを運営するオリエンタルランドが今後10年間で5000億円の設備投資を行うそうです。好調が続く同社ですが、他の企業が学ぶべき点はどこにあると思いますか。

拡張現実など最新技術とおもてなしDNAで
ハード・ソフトとも夢の世界に

A.オリエンタルランドは好調続いているようですね。

 ただ、ここにきてキャストの労働問題などが噴出したりしているので、“夢の国で働ける”というモチベーションを盾に、労働環境が悪化していることは改善すべき点なのかもしれません。

 とはいえ、キャストが客(ゲスト)をあれだけ楽しませるために努力をするのは並大抵のことではありません。そのようなモチベーションが上がる環境を作ってきたのも事実。

 なので、これからは仮想現実(AR)、拡張現実(VR)技術のコモディティ化などを念頭に、“他では体験できないアトラクションやイベントに5000億円の投資をする”ということでしょう。

 高いレベルで施設やキャストを維持するのはなかなか大変なことですが、それを手を抜かずにやり切るということ。もともとディズニーランドを日本に持ってきたチームのおもてなしのDNAがきちんと受け継がれているんですね。

 このあたりは『「エンタメ」の夜明け ディズニーランドが日本に来た』(講談社)という本に詳しく描かれています。