7月21日に稼働を開始したOptQCの光量子コンピューター1号機「MoQuren」 Photo:OptQC
NTTが8月3日、光量子コンピューターを手掛ける東京大学発のスタートアップOptQCへ出資すると発表した。NTTは2025年にOptQCと連携協定を締結していたが、今回資本業務提携の関係に踏み込む。30年度までに世界トップレベルとなる100万量子ビット級のマシンの実現に向けて両社は研究開発を加速させる。特集『「ポストAI」へ投資バトル 熱狂!量子覇権』の本稿では、NTTがOptQCに出資する狙いや今後のロードマップ、光量子コンピューターの強みを詳報する。(ダイヤモンド編集部上級編集委員 阿部欣司、副編集長 大矢博之)
NTTが東大発スタートアップOptQCに出資!
「光量子」コンピューターの研究開発加速
“次世代”の量子コンピューターの実現に向けて、投資競争が加速している。
NTTは8月3日、光量子コンピューターの実現に向けて、東京大学発のスタートアップOptQCへ出資すると発表した。
NTTは2025年11月、光量子コンピューターの実現に向けてOptQCと連携協定を締結しており、30年までに世界トップレベルとなる100万量子ビット級のマシンの実現を掲げていた。今回は連携から資本業務提携へとさらに踏み込み、両社は光量子コンピューターの実現に向けて本腰を入れる。
OptQCは東大・古澤明研究室の光量子技術を基に24年9月に創業。同社の高瀬寛CEO(最高経営責任者)は古澤研の助教を務めていた。
高市政権は成長戦略として、40年度までにAI・半導体や情報通信、造船など「戦略17分野」に官民合わせて370兆円超を投資する構想を掲げている。「量子」も戦略分野の一つに選ばれており、40年度までに想定する官民投資額は10.3兆円に上る。
次世代量子コンピューターの候補である光量子コンピューターを手掛けるOptQCは、国の支援先の有力候補の一つでもある。次ページでは、今回のNTTの出資額や提携の中身、今後のロードマップなどについて詳報するほか、量子コンピューターの幾つかある方法のうち、OptQCが手掛ける光方式のメリットについて解説する。







