最後は「やるか、やらないか」しかない

 いろいろ書いてきましたが、結局人生は「やるか、やらないか」だけです

 私の場合は「やる」と言葉にしたら、本当にやってきました。

 逆にいえば、本当にやりたいことは、先に言葉にしてしまえばいいのです。私は途中でそのことに気づいて、以来積極的に「やりたい」と思ったことは言葉にするようにしています。

 思い返せば、最初にアフリカの地を踏むことになった時もそうでした。
高校生の時、ホームルームで10年後、自分がどこで何をしているかいってみようということになり、クラスメイトが代わる代わる発表を始めたのです。

 僕の番が回ってきて、

「10年後、僕はアフリカにいます」

 と気づけば、声に出していました。

 人の価値とは、自分が口にした言葉で、自分の行動を縛ることができるかどうかです。言葉は風ですから、口にしたままでは消えてしまいます。これを目に見える物、手で触れられる物に変えられるか。そこが人としての高潔さ、誠実さだと思うのです。

 みなさんも、ずっとやりたいと思いながらも実現できずにいることはありませんか。夢があるのに、忙しくて準備をする時間がなかったり、生活費を稼ぐために今の仕事を続けるほかないと考えていたり、理由はさまざまでしょうが、なかなか行動に移せずにいる人は案外多いのかもしれません。

 そういう時は、迷わず言葉にしてしまう。すると、もう実現するしかなくなります。言いっぱなしでは恰好が悪いですから。

 この連載は今日が最終回です。ご愛読ありがとうございました。