館内は閑散としている。1階の展示「大阪空襲と人々の生活」を見終えてから、地下1階の展示「一五年戦争」へと足を運ぶ。以下は、朝日新聞デジタルの記事(2013年9月10日)からの引用だ。

 戦後70年の2015年を目標に全面的なリニューアルを進める平和博物館「大阪国際平和センター」(ピースおおさか、大阪市中央区)の基本設計案(中間報告)がわかった。第二次世界大戦中の旧日本軍の行為に関する展示を大幅に縮小するとしており、改めて議論を呼びそうだ。
 ピースおおさかの現行の展示は、展示室A「大阪空襲と人々の生活」▽展示室B「一五年戦争」(満州事変~日中戦争~太平洋戦争)▽展示室C「平和の希求」で構成。Bは南京大虐殺や朝鮮人強制連行を展示し、保守系の団体や議員が「自虐的」と指摘していた。(中略)現行展示の見直し理由として、運営法人は「子どもに難解」「身近な地域で起きた空襲のほうが戦争と平和を自分の問題として考えやすい」などと説明。基本設計案では、どの展示をなくすかは明示されていないが、岡田重信館長は取材に「南京の展示がなくなる可能性が高い」としている。

使われなくなった「十五年戦争」という言葉

 僕はこの経緯を知らなかった。ピースおおさかに足を運ぶことも今回が初めてだ。ネットで検索すれば、松井一郎大阪府知事の「僕は(展示内容が)自虐的やんかということを言っていた」とのコメントも見つけた(J-CASTニュース)。

 要するに昨年から今年にかけて、多くの大阪維新の会の議員から、ピースおおさかの展示はあまりに自虐的だから展示内容を変更せよ、との声があがっていたということのようだ。まあそれは想像できる。このところ日本各地で、憲法や平和を考える的な市民集会が、政治的すぎるとの理由で各自治体から会場使用を断わられているとの報道はよく目にする。事が起きる前に店じまいする。つまり過剰な忖度だ。まして大阪は、市も府もトップは日本維新の会なのだ。決して予測できない事態ではない。

 とにかくリニューアルは決定された。8月いっぱいでピースおおさかは閉館する。リニューアル後の開館予定は来年4月。展示を変えるだけならば、これほどに長い期間は必要ない。まだ方針が定まっていないということなのかもしれない。