各地の学校事件・事故の調査委を務めた経験のある教育評論家の武田さち子さん(右)は、「第三者委員会をつくるなら、調査方法には、当事者や親の意見を反映させる必要性があり、透明性を持たせることも必要」と話した(2014年11月23日、都内)
Photo by Yoriko Kato

 最近、学校管理下で起きた事件事故を検証する「第三者委員会」が注目されている。

 いったい誰が、どのように人選して組織される委員会なのか。そんな第三者委員会のあり方を考えようと、11月23日、いじめ問題の解決を目指すNPO団体「ジェントルハートプロジェクト」主催の「親の知る権利を求めるシンポジウム」が都内で開かれ、60人余りが参加した。

 この日は、学校管理下にありながら東日本大震災の大津波によって児童74人の犠牲者を出した宮城県石巻市の大川小学校を始め、いじめが原因で自殺した子どもの遺族が、学校事件事故を検証する第三者委員会の体験を発表。第2部では、専門家も交えてパネルディスカッションが行われた。

 また、同プロジェクトの調べによると、これまで把握しているだけも、86事案91件の第三者調査員会が設置されていることも明らかにされた。

「検証を受注したコンサルが検証されるべき」
都合のいい有識者による大川小検証委員会

 大川小学校の遺族からは、小学3年生の長女を亡くした只野英昭さんが、2年近く経ってから設置された第三者のよる検証委員会について、こう報告した。

「文科省にとって都合のいい有識者だけの会議にされました。設置のとき、遺族からの要望はすべて退けられ、同意のために利用されただけでした。この検証は、遺族をさらに傷つける加害行為だったと思っている。謝罪に来た検証委員長も“この委員会はおかしい”と我々遺族の前で話している。しかし、おかしいと言いながら、そのまま最終報告書をまとめたことが許せません。この委員会を受注した防災コンサルタントが検証されるべき検証を行っていない報告書には信頼など持てず、検証報告は成立しないと思っている。間違った大人の姿を、未来の子どもたちに見せないでほしい」

 学校から生還した児童(当時小学5年)の父親でもある只野さんは、事実を明らかにするための新たな再検証の仕組みづくりを模索している。