“劇薬”アベノミクスを
支持する? 支持しない?

 まとめよう。アベノミクスは大胆な金融緩和によって株価と円安を実現し、物価を上昇させてデフレからの脱却の一歩手前まで前進した。人々の期待を明るいものに変えつつある。この点ではプラス。

 一方、消費税率の引き上げで判断ミスを犯して景気を減速させたこと、物価上昇は円安による輸入物価に負うところが大きく、そのため国民の所得の多くが海外に流れ出ており、国内景気にマイナスに作用していること、大企業・中小零細企業、都市と地方の格差を拡大させたこと、バラマキ型の景気対策で財政赤字が放置されていること。こうした「副作用」が大きくなりつつあるが、総じて見れば、60点で何とか合格点ということだろうか。

 もちろん、アベノミクスを支持するか否かは、どの産業や企業、社会グループに属しているかでも異なるだろう。こらからアベノミクスの恩恵が各層に広がると判断すればYES、副作用の方が大きくなって危ないと考えればNOとなる。

 アベノミクスは人々の期待に働きかけるという前例のない「劇薬」だけに、評価は二分されるだろう。案外と判断は難しい。

(ダイヤモンド・オンライン編集長 原 英次郎)