価格は今が天井!
首都圏中古マンション

 週末になると、新聞には多数の中古不動産物件のチラシが折り込まれる。筆者は職業柄こうしたチラシを丹念に見ている。

 そのチラシの文言に最近目立つのが、「新価格」という言葉だ。おそらく、これまでの価格よりも下げた“新しい金額”で再度公募します、という意味だろう。多数の物件を掲載している大手不動産流通会社(売買仲介会社)の物件サイトを見ていても、価格表示に『↓』という表示や『DOWN』という表示が増えてきた。

 これらは数ヵ月前から売りに出しているが、なかなか買い手がつかず、やむを得ず価格ダウンして買い手を募集していることが伺える。

 先ほどとは別の分析方法で、この事実を確認してみよう。

 図5は契約戸数と、その前年同月比だ。

 首都圏の中古マンションの成約数は、14年4月くらいから前年を下回っていることがわかる。13年がかなり高い数字だったということもあるが、実数の落ち込みが激しいのは確かだ。

 図4で平米当りの単価が上昇していることが分かるが、この実数の落ち込みは価格がかなり上昇しているため、「買う気はあるが、ちょっと高い」と敬遠している結果ではないだろうか。こうした敬遠が、もっとも勢いよく値上がりした都心の価格調整(値下げ)のきっかけだとみていいだろう。

 こうした状況から判断すると、首都圏の中古マンションは15年春先あたりが価格のピークとなる可能性が高い。

 以上のことから、日本の不動産市況は今後半年がピークだと予想できる。あと数日で決する衆議院議員選挙。株高と不動産価格上昇がアベノミクスにおいての主な効果なため、半年でピークを迎えて価格下落の兆候を見せ始める可能性があり、今がもっとも政権与党に有利な時かもしれない。