ダメフリーランスが犯す
「5つの失敗」とは?

井ノ上陽一(いのうえよういち)
1972年大阪府生まれ。宮崎県育ち。大学卒業後、総務省統計局に勤務し、数字の分析手法とITスキルを学ぶ。しかし、「自分がやりたかったのは、組織で死ぬまで働くことなのか?」という思いから、税理士受験に挑戦。見事合格し、2007年に独立を果たすが、独立後、新たな壁が立ちふさがる。「自由になった!」という理想は一瞬で崩れ、「仕事・時間・お金」に追われるだけの生活が続く。そんな中、ある大口顧客の契約解除をきっかけに、働き方を一新。結果、「自分のやりたい仕事が、無理なく継続的に入ってくる」という環境を作り上げることに成功する。現在はセミナー・執筆などを通じて、「数字」「お金」「時間」「IT」に関する悩みを解決し、新しいワークスタイルを提案している。ブロガーとしての顔も持ち、自身が運営しているブログ「EX-IT」は、2700日以上連続更新。月間30万PV(月間ユーザー19.7万人)の人気。

 最後に、「働いても働いてもラクにならない」、そんな状態になってしまうフリーランスの「5つの失敗」をご紹介します。

(1)勉強しなくなり、仕事の質を徐々に下げる
→慢心が生まれると、「もっとお客さまに喜んでもらいたい」という気持ちは薄れ、日々に追われ、知識やスキルを磨くことを忘れてしまいます。そんな姿勢は必ず見透かされ、「おいしい仕事」がまわってこなくなります。

(2)右から左へ流す仕事をしてしまう
→「食える」という余裕、そして仕事への慣れ。この2つが組み合わさると、「これぐらいでも大丈夫だろう」という気持ちが生まれることもあります。結果、アウトプットの質は落ち、クライアントの信頼を失います。

(3)仕事を選ばず、言われるがままに受ける
→時間は限られているため、何でもかんでも仕事を受けていると、「やるべきこと・やりたいこと」ができなくなります。「自分の強み」を磨くことができず、競合との争いに勝てなくなります。

(4)「将来どうなりたいか」のビジョンがない
→「食える」ようになると、どうしても仕事に追われます。そうなると、長期的なビジョンは消えさり、仕事の選択基準はゆるみ、ただ仕事をこなすだけになりがちです。

(5)新しいことに挑戦しない
→「とりあえず食えるからいい」と、「楽な仕事」「慣れている仕事」ばかりやっていては、時代にとり残されます。