7~9月期の実質GDPは第2次速報値(改定値)でも下方修正になった。エコノミストの予測が「またしてもはずれた」と話題になったが、不幸にも統計技術的な様々な要因が重なっていることが原因だ。

 例えば12月の7~9月期GDP第2次速報値の公表時点で、前年度、前々年度という過去の数字も大きく変わることも理由のひとつだ。

 12月8日に発表された2014年7~9月期GDP第2次速報値段階の14年7~9月期の最新の値を、改訂前の12月7日以前の4~6月期の値と比べて仮に伸び率を算出すると、実質GDPは前期比▲0.2%、設備投資は前期比+0.7%である。これに対して各々第1次速報値は▲0.4%、▲0.2%だったので、▲0.2%+0.7%という数字はエコノミストの事前の予測に近い伸び率になる。2012年度の設備投資の伸び率は+0.7%から+1.2%へ、2013年度の設備投資の伸び率が+2.6%から+4.0%と過去の数字が大きく上方修正されたことが、事前の予測に反して下方修正された(おそらく1年後に上方修正されよう)要因のひとつであることはあまり知られていないようだ。

 7~9月期の実質GDPが下振れ、それを受けて景気ウォッチャーのマインドが下振れたという悪循環が生じた可能性がある。しかし、2月に発表される10~12月期の実質GDPはしっかりしたプラス成長に戻る見込みだ。急激な円安や原油安による不安もだんだんと落ち着いてこよう。

 春闘での賃上げが期待される。もたつき局面を乗り越えてデフレから脱却し、景気の好循環局面がいよいよ始まりそうだ。