経済産業省が推し進める「クールジャパン」プロジェクトの一環として、ユニークなEコマースサイトと連動するリアルの実店舗の「クールジャパンストア」が展開されていた(実店舗は2014年12月28日まで)。現在もウェブサイトで、同じ商品を買うことができる。今回のテーマは、日本の伝統色だ。

日本の「伝統色」をまとったアイテムを紹介

 色をコンセプトにしたリテールテイメント事業を運営する「IROYA」のEコマースサイトと店舗(東京都渋谷区)で行われたもので、日本のクリエイターの14ブランドが制作した、「日本の色」をまとったアイテムが紹介・販売されている。

昨年末までオープンしていたクールジャパンストアの実店舗

 アイテムの選定は、IROYAと日本の魅力を再発見することをコンセプトにした枻出版社の雑誌「Discover Japan」が共同で行った。経済産業省とCINRAが事務局となり運営する、東京のユニークなモノ・場所・コトを世界に発信するウェブサイト「100 Tokyo」も協力した。

 日本には「伝統色」と呼ばれる色がある。日本人ならではの色彩感覚に根差して生まれ、伝承され、よりモダンに編集を重ねられてきた、この国ならではの色である。皆さんはいくつ思い浮かべられるだろうか。

 たとえば、「葡萄色(えびいろ)」は山葡萄の熟した実の色からきた色名で、やや淡い赤紫色のこと。「墨色」は想像しやすいかもしれない。「墨の五彩」と呼ばれる濃、焦、重、淡、清の焦にあたる黒に近い灰黒色のこと。「朱鷺色(ときいろ)」は朱鷺の翼の下面にさす朱色がかった濃いピンク色が名前の由来である。