「富者」への反感が「庶民受け」した?!
努力すれば 結果は必ずついてくるはずだ
A.私は『21世紀の資本』を読んでいませんし、今後も特に読むつもりはないので偉そうなことは言えないのですが.
ただ、読んだ人の感想を聞く限りでは、これを読んだ貧しい人達(本当に貧しいかどうかは別として)が皆、「その通りだ!」と思ってしまうような内容のようですね。
その点において、マーケティング的にはうまくいっているのではないでしょうか。
考えてみると、それなりに収入が多いはずのテレビのコメンテーターが、視聴者に向かって、『我々庶民は…』などと言っているのと同じで、圧倒的多数のルサンチマン(ressentiment;弱者が強者に対して憤り、怨恨、非難などの感情を持つこと)を代弁する内容が庶民に受けがいいのだと思います。
私はもともと地方の両親共働きの中流家庭の出身ですし、その両親はサラリーマン家庭と農家の出身ですし、大学中退=高卒で特に学歴がすごいわけでもありません。
そんな私でも、努力することでそれなりの成果を上げることができていると思っています。
「貧富の差が広がる」といっても、ほんの一握りの突出した資産を持っている人達と比較することにどのような意味があるのでしょうか?
貧富の差よりも、今の人生を楽しめているかどうかに重きを置くことの方が、余程大事なことだと思います。
※トマ・ピケティ(Thomas Piketty)。1971年5月7日 生まれ。フランスの経済学者。パリ経済学校教授。2002年、フランス最優秀若手経済学者賞 (Prix du meilleur jeune conomiste de France) 受賞。
※『21世紀の資本』(仏: Le Capital au XXIe siecle )。トマ・ピケティの著書。長期的には資本収益率は経済成長率よりも大きくなるので、その結果、資本を有するものに富の集中が起こる。資本から得られる収益率が経済成長率を上回る割合が大きくなるほど、富すなわち豊かさは資本家へ蓄積される。このように富が公平に分配されない結果として、社会や経済が不安定となる。この格差を是正するための方法として、経済的ぬ豊かな層を対象とした富裕税の導入・強化を提案している。