Q.堀江さんの新著『我が闘争』(幻冬舎)には、ともに汗を流した仲間に裏切られる場面が出てきます。信頼できる仕事仲間とはどのような基準を持って選べばよいのでしょうか。

絶体絶命下の我が身優先の行動は裏切りではない
そう考えて恨まず忘れて、スカッと縁を切ればよい

A.絶対に裏切らない仲間を見つけるというのは、はっきり言って不可能です。そんなことを疑っていたらきりがありません。

 極論を言えば極限環境下で、どちらか一方しか生き残れないという状況で、自分が死ぬことを積極的に選ぶ人間を選ぶようなものです。まったくのナンセンスです。

 同じように、逮捕されるかされないか、起訴されるかされないか、有罪になるかならないか、という状況を突きつけられたら、多くの人が自分の身を守ることを選択するでしょう。それを非難しても仕方ないです。

 ですから、そういう場面ではそのことを裏切られたとは思わないこと、恨まないこと。そしてすぐに忘れることです。もっとも、そういう人とは、それ以上つきあいを続ける必要はありません。

 つまり、ある程度は他人に裏切られることを折り込みながら、想定しながら仕事をすると気が楽になります。裏切られたという嫌な記憶、腹立たしい経験をずっと思い返して、一方ではそれを後悔している人がいますが、そのことは見苦しいという感じがします。

 いつまで経っても、先を見て行動できないのではすべてがマイナスにしか作用しません。