自慢の息子に忍び寄る
ある日突然ゴミ屋敷の恐怖⁉
子どもというものは、なぜか「ウチの親は大丈夫だから」「まだまだ元気」と思っています。
親の老いを認めたくないという子ども心のせいもありますが、実は親のほうも、たまに会う子どもの前ではムリをして元気なふりをしているケースもあるからです。
特に、注意をしたいのが「母親×息子」の関係です。
かわいい息子、自慢の息子が帰省となれば、余計なものは見えない場所に隠し、普段よりも手間のかかる料理を作ってかいがいしく世話をやいたりします。そんな元気な親の姿を見て、息子は安心して甘えます。結果、冒頭のように「ウチの親はまだまだ元気、大丈夫」となってしまうのです。
そして気づいたときには、実家が物であふれている、収拾がつかないという現状にぶつかります。
いや、それならまだましかもしれません。こういう息子さんに限って、親が亡くなった後に、はじめて今まで見えていなかったものが見えるようになり愕然とする、というケースが少なくないのです。