私自身も攻撃の標的にされ、
思い出した苦い出来事

 こうした中国国際航空など中国の航空会社の一部社員による、信じられないほどの過激な反応、モラルのなさを見て、人々は唖然とした。

 最初にこの問題を暴露した乗客は、例の女性客室乗務員が買い物を終えて搭乗ゲートに到着したときの写真を続けて公開した。その写真には時間が写されているおり、ちょうど14時24分だったのだ。つまり搭乗開始と同じ時間にその客室乗務員が買い物を抱えて戻ったのである。

 一部終始を見た私は見かねて、微博に例の乗客を支持する発言をしたら、たちまち、私も攻撃のターゲットにされ、私の母親まで罵られた。もちろん、そんなことには動じないが、中国国際航空をはじめ中国の航空会社のサービスが世界並のレベルに達するにはまだまだ長い道のりがあることを改めて痛感した。

 そこで思わず11年前の2004年に私が体験したある出来事を思い出さずにはいられなかった。

 四川省を訪問するために、日本から同省の省都・成都に飛ぶ中国国際航空の直行便に乗った。しかし、直行便といっても、北京経由となっているのだ。ところが、北京空港に着いたら、一度おろされ、入国手続きをさせられたのだ。もちろん事前の説明は一切なかった。

 北京に到着してからいきなり「入国手続きをする。棚に手荷物を残すと没収される」と中国語と英語で脅かされた。アナウンスの言葉がわからず事情をのみ込めない日本人が機内をうろうろしていた。見かねた私は機内で臨時通訳を自ら買って周りにいた日本人乗客に事情を説明した。

 のちに、朝日新聞で書いていた私のコラムでこの問題を取り上げ、「成田空港で、北京での手続きを説明する紙でも渡せばいい」と提案し、「中国国際航空のサービスの悪さが四川までの心理的な距離を長くしている」と批判した。

 しかし、そこでも信じられないことが起きた。このコラムを新聞で読んだ中国国際航空東京支店の支店長から苦情の電話がかかってきた。「著名人のあなたが日本の大手新聞に批判記事を書いては困る」と。