そんな私たちは、東京の銀座に本社を構える、創業10年の会社です。従業員40名で、昨年度の売上は約60億円。化粧品を製造販売しています。

 1番のヒット製品は、「ホットクレンジングゲル」というメイク落とし。発売してから累計販売本数430万本を突破し、現在では30秒に1本売れているクレンジングとして、多くのお客様に支持していただいています。

前職は広告代理店で深夜残業当たり前
31歳で取締役になれたけど…

 さて、そもそも17時に帰れる制度にしたのは、私が前職で勤めていた広告代理店での経験からです。

 私は23歳からずっと広告代理店で営業職としてバリバリ働いていました。私の担当は新しいクライアントを見つけるための新規営業でしたから、毎日、電話と外回りの営業で本当に大変でした。しかし、どうしたら売上を上げることができるのか?必死で考え提案し続けたおかげで、少しずつ成績が上がり功績が認められるようになりました。それからというもの30歳という若さでなんと取締役営業本部長に抜擢され、私は会社のために、さらに頑張って仕事をするようになったのです。

 広告代理店という仕事は、昼間は営業、夜は企画書作りと、本当に忙しく終電まで働くのが当たり前の業界です。遅くまで働くのは辛かったけれど、信頼のおける部下たちや、クライアントとの仕事は楽しくてたまらなく、寝る間も惜しんで働きました。

 その広告代理店は、社長以外は全員女性という珍しい会社で、みんなで毎日のように残業の出前食を食べながら夜遅くまで頑張って、成果を出していました。

 ですが…、30歳くらいになると、「仕事は楽しいけれど、将来、結婚も出産もしたい。でも、この会社では無理なので辞めます」と言って次々と退職してしまうのです。社員はみんなバリバリ稼ぐ有能な女性社員。もちろん、なんとしても引き留めたいところです。しかし、私には引き留めることができませんでした。