銀行団はシャープによる追加支援の申し出の前から、劣後債の引き受けなど資本増強策の検討を進めていたが、それを無視するかのように、最終手段とされるDESを自らちらつかせ、要らぬケンカを売ってしまった。

 銀行団からの冷たい視線を浴びる中で、シャープは液晶パネルに関する報道陣向け説明会を2月に続いて、3月10日にも再度開く予定で、不安視する周囲の見方を打ち消すのに躍起だ。

 ただ、世界の液晶パネル産業を俯瞰すると、JDIを含め日本勢の長期的な見通しがいかに厳しいかということがよく分かる。

投資力に歴然の差

 日本に二つも中小型液晶のメーカーは要らないのではないか──。以前からくすぶる疑問への解が、単純に両者を統合すれば良いという話ではないと解説するのは、業界に精通するドイツ証券の中根康夫アナリストだ。

 14年に出荷されたスマホ向けの中小型パネルの総数は、全世界で約13億7650万枚に上る(ドイツ証券推定)。アップルのiPhoneなどに採用されている「低温ポリシリコン」(LTPS)と呼ばれる高精細な液晶を中心に、世界では市場シェアで拮抗する日本と韓国の四大メーカーがしのぎを削っている。

 そこで本誌は、日韓4社に新興勢力の中国メーカーを加えて、足元の実力を「収益力」「技術力」「投資力」という三つの観点から、5段階で評価した(図参照)。