「宇宙の母」という気づき
宇宙というのは言葉のように難しく考えなくても、この宇宙の中で人様にお役に立つことではないかって思うの。
わたしたちが小さい頃は宇宙というのは知らない言葉でしたが、今はすべてに宇宙があると言われます。
新刊『限りなく透明に凜として生きる』の中でも、哲学者の芳村思風先生が「宇宙は母」について言及されていますけれど、わたしも「透明」を思うとき、同時に「宇宙の母」に満たされているように感じてきました。
そういうスケールの大きなものを感じると、最初のほうの問題はなんとなく小さくちょくちょくしているように思えて、小さいことに煩わされずに生きていけるの。
「宇宙は母」なわけですから、人類はみんなきょうだいなわけです。
わたしがガールスカウトを手がけるようになってから、“地球家族”という言葉が出てきたの。
そのときに地球家族ってどういうことなんだろう、難しいなと思っていたの。
そうして、だんだん暮らしているうちに今わたしたちがこうやっているすべてが地球家族なんだなって思ったの。
今、日本だけでなく世界中のあっちこっちで新しいものをつくるために、建物を壊したり、穴を掘ったりしているでしょう。
あれを見ると、わたしはとってもさびしい気持ちがするの。
子どももそういう光景を見て育っているわけですよ。
子どもはどういう目で見ているかわからないけれど、子どもは見ているだけで感じているので、そういうこともさりげなく子どもたちと話していきたい。
ただ関係ないと見捨てる気持ちでなく、一緒に考えるといいですね。
何もわたしには関係ない、知らない、わからないといったことぐらい冷たいことはありません。
関係ないですまさないで、関係あるものとしてあたたかい気持ちで受け入れて、一つでも自分で前に進めるようにしたい。
ちょっと受け止めて自分なりにおさめておくと生かされることが多いですよ。
大人がそういうことに気をつけると、子どももそれを見て覚えますからね。