気になるグーグルの特許
突然だが、ロボットの性格作りは、大切なテーマである。
たとえば、ソフトバンクのペッパーは日本ではひょうきんな男子っぽい性格が多いように思われるのだが、ヨーロッパなどでは女性として捉えられているケースもある。ペッパーのボディ自体はニュートラルにデザインされているので、ペッパーがどんな風に話すのかによって、男子に見えたり女子に見えたりする。
だが、ロボットがひょうきんなのかエレガントなのかは、ユーザーがやりとりする際に大きな違いを生み出す。ロボットにどんな役割を期待されているのかも、性格付けに大きく左右するだろう。
そんな中、多数のロボット企業を買収し、謎のロボット開発を続けているグーグルが、ロボットに性格付けができるパテントを取得した。
グーグルのパテントの特徴は、ロボットの性格を自在に入れ替えたり、同じ性格を別の場所で使ったり、作り替えたりできるという点だ。つまり、ロボットをクラウドにつながったIoTのハードウェアのように捉えて、機能を入れ替えるようなもの。その機能の部分が、性格であるということである。
こんなパテントが広がると、たとえば同じ見かけのロボットであっても、Aさんの家にいるロボットとBさんの家にいるロボットは性格が正反対だったりすることも出てくるはずだ。
また、同じAさんの家のロボットでも、家族のメンバーによって異なる性格付けをすることが可能になる。お父さんに対しては、ガミガミうるさい妻風ではなく、優しい女性風に「ゴミを出してね」とお願いをしたり、子供たちに対しては、アニメの人気キャラクター風の性格で「宿題しようね」と言ってくれたりもできるようになるわけだ。お父さんも子供たちも、すぐに言うことを聞くだろう。
また旅行して別の場所にいても、そこにいるロボットがユーザーを認識して「いつもの」性格を呼び出してくれるということもあり得る。出張先で疲れていても、まるで家族のようにいつものロボットがやりとりの相手になってくれるわけだ。