ビジネスパーソンで、長年慣れ親しんできたWindowsマシンからMacへと乗り換える人が増えてきた。
iPhoneやiPadでアップル製品のデザインや使いやすさに魅了されたり、Windowsの最新OSとの相性が合わなかったりすることがその背景にあるようだ。しかも、かつては互換性が大きなネックだったが、最近は「Microsoft Office」をはじめとするWindows系のファイルもMacでほぼ問題なく使えるようになった。
ただ、Macに乗り換えたばかりの元Windowsユーザーが特に気をつけたいのは、「Macはウイルスに冒されない」との安全神話を鵜呑みにすること。きちんとセキュリティ対策を行っていないと、大きな後悔を招きかねないのだ。
「Macだから安心」と思っていないか?
「まっ、まさか、そんなバカなことがあるはずがないでしょ!?」
昨年4月、購入して間もないMacの画面を見て、Tさん(40代・自営業)はこう唸った。インターネットブラウザを開いた画面上には、次のようなメッセージが点滅していたのだ。
「あなたのMacは動作が遅くなっています」
驚いてクリックすると、続いてこんなメッセージ(要約)が表示された。
「この無料メンテナンスソフトをダウンロードすれば、あなたのPC内のキャッシュ、クッキーを削除し、ディスクスペースを節約します」
これを読み、Tさんは苦笑しながらダウンロードは取り止めて、こう呟いた。
「またかよ。さすがに今度は騙されないってば!」