伝え方を変えただけで契約成立、好きな人をデートに誘うことができたーー。そんな信じられない話を誰でも現実にするノウハウを伝えてきたのが、2013年ビジネス書ランキング1位(紀伊国屋新宿本店調べ)になった『伝え方が9割』の著者・コピーライターの佐々木圭一さんだ。もともと人と話すのが苦手だったという佐々木さん。一体、どうやって伝え方のプロになったのか。佐々木さんが18年かけて発見したという「伝え方のレシピ」を最短で簡単に身に付ける方法を、元ヤフートピックス編集長で現在ウェブメディア『THE PAGE』の代表を務める奥村倫弘氏が聞いた。(THE PAGE×ダイヤモンド・オンライン共同企画)

『伝え方のプロ』は
元・落ちこぼれコピーライターだった!

――2年前に第一弾『伝え方が9割(伝え方1)』を出され、今回第二弾『伝え方が9割2』が発売になりました。シリーズ75万部突破。すごいことですね。

『THE PAGE』奥村倫弘さん(左)と佐々木さん(右)

 実はもともと僕は伝え方が得意ではなかったんです。それにもかかわらずコピーライターになってしまい、落ちこぼれ、苦しい想いをしました。しかし、“ある伝え方の法則”を見つけたことで人生が激変しました。『伝え方1』では、そのプロセスと技術を赤裸々に語っています。

 1を出版した段階で、自分では持っているものを全て注ぎ込んだと思っていました。ただ、その後150回ほど講演に呼んでいただき、「この本があれば強い言葉を作ることができるけれど、対面で話すときに使おうとするとすごく難しい。どうすればいいんですか?」という質問や、講演後に「内容は本と同じなのに講演を受けた後の方が学びは多い」という話をされることがありました。そこで、講演を受けた後のような学びの深さを再現でき、対面で話すときにも使えるようにするにはどうすればいいのか考え、まとめたのが『伝え方2』です。

――もう、これだけ本が売れるのは、世の中に伝え方に悩んでいる人がすごく多いからだと思うんですね。なんでこんなに伝え方に悩む人たちが多いのか。佐々木さん、どうお考えになりますか。

 僕もそうですが、もともと日本人って伝えるのが苦手だと思うんです。なかなか自分自身の思っていることを伝えられない、相手を思いやって言っているのになぜか逆ギレされたなんて経験、多くの方がしていないでしょうか。