同じ内容なのに、伝え方で「イエス」になったり「ノー」になったり。こんな経験ありますよね。それって口のうまい人にしかできないのでしょうか?そんなことありません。いくつかのコツを知っているだけで誰もが、「イエス」をもらう可能性を上げることができます。
コピーライター/作詞家/上智大学非常勤講師 上智大学大学院を卒業後、97年博報堂に入社。後に伝説のクリエーター、リー・クロウのもと米国で2年間インターナショナルな仕事に従事。日本人初、米国の広告賞One Show Designでゴールド賞を獲得(Mr.Children)。アジア初、6カ国歌姫プロジェクト(アジエンス)。カンヌ国際クリエイティブアワードでシルバー賞他計3つ獲得、AdFestでゴールド賞2つ獲得、など国内外51のアワードを獲得。郷ひろみ・Chemistryの作詞家としてアルバム・オリコン1位を2度獲得。Photo by Tomohito Ishigo
伝え方にはシンプルな技術がある
たとえば、好きな人がいるとします。でもその人は、あなたに少しも興味がないとき、何と言ってデートに誘いますか?
「デートしてください」
こう言ってみました。
あなたのピュアな気持ちそのままですよね。これだと断られる確率が高いですよね。ですが、コトバ次第で結果を変えることができます。
「驚くほど旨いパスタの店が
あるのだけど、行かない?」
こう言ってみました。
相手は行っていいかも、と思う確率がぐんと上がるコトバです。どちらにしても、実は「デートしませんか?」という同じ内容なのです。
同じ内容なのに、伝え方で結果が変わってしまう。これは驚くべきことと思うかもしれません。ですが、あなたは今までの人生で、「伝え方で変わるのでは?」と、うすうす気づいているのではないでしょうか。
という私も、もともと伝えることが苦手でした。もがきながら膨大な量の名作のコトバを見て、考え、試行錯誤の末、発見したのです。
「伝え方にはシンプルな技術がある」
「感動的なコトバは、つくることができる」
ここから私の人生が変わりました。徐々に変わったというのではなく、突然変わったのです。はるか遠くに見えた賞が面白いように手に入るようになりました。コトバを気に入ってくれた、ケミストリーさんや郷ひろみさんのプロデューサーたちから作詞のオファーがきて、アルバムがオリコン1位になったり。それもすべて、伝え方の技術を見つけたことがはじまりです。