シェフの魂を料理として提供する
――「NOBUスタイル」と呼ばれる料理のスタイル、またマネジメントのスタイルをどう考えていますか?
NOBUスタイルの料理は、基本に和食があり、そこにそれぞれのシェフの個性を反映させる自由があります。ノブさんの言う「心」を、僕はシェフが魂の一部を料理を通してお客さんに分けているのだと考えています。人によってはこの自由をうまく扱えなくて、軍隊みたいに決められた通りにしたいという場合もありますが……。
マネジメントについては「人々を幸せにする」というのが基本理念ですね。お客さんも従業員も事業のパートナーも、「みんなが幸せになれるように」というシンプルな基本に則って動けば複雑なプロジェクトも成功させられます。
NOBUは常にラグジュアリー・レストランの世界に革新をもたらしてきました。たとえばNOBUロンドンでは、高級レストランにはテーブルクロスがかかっているのが常識だった時に、シンプルな木のテーブルで驚きを与えました。今ではテーブルクロスがないほうがスタイリッシュなイメージを醸し出しているほど、世界中のレストランに広がっています。「おまかせ」も多くのレストランで提供されるようになっています。先頭に立ってトレンドをつくっているのです。
――では、NOBUが次のトレンドをつくろうと計画していることは?
今はまだ言えませんが、マイアミにNOBUホテルがオープンするのに伴って、カフェをつくるなど色々と新しいことを考えてノブさんに相談しているところです。楽しみにしていてください!
<取材協力:NOBU TOKYO>