足元で材料株が乱舞したのは、業績が芳しくない銘柄や新興市場銘柄が急騰したこと、あるいは決算期末に特有なアノマリー(理論的には説明のつかない株価の規則的な現象)などさまざまな要因がある。もちろん、選挙間近という理由も底流にはある。また、2008年6月以降の当局の動きを察知し、売り逃げを画策したとする向きもある。

 下の表は、2008年に入ってから急騰した銘柄の上昇率ランキングである。表中の高値、安値はいずれも今年のものだ。また、年初から急落続きの銘柄を除外するため、年初から下がり続けている(安値の日付より高値の日付が前にくる)銘柄は除外した。

年初来安値からの株価上昇率ランキング(年初来高値比)

 ここに掲載されている銘柄すべてが材料株というわけではないが、業績が芳しくない銘柄や新興市場銘柄が多いのは明らかである。