調剤薬局に行くたびに、処方された薬のシールを貼ってもらう「お薬手帳」。しかし、紙の手帳は持ち歩くのが面倒だし、毎回、代金が20円かかってしまう。患者たちにとって、決して使い勝手のいいシステムではなく、お薬手帳を断って20円を節約しようというムーブメントが起きたこともあった。
しかし、シロウトが考える以上に、医療関係者たちはお薬手帳が重要だと考えている。薬の飲み合わせが悪ければ、最悪死亡に至ることがあるからだ。
病気を治そうとして飲んでいるはずの薬が原因で死んでしまっては元も子もない。かかっている病院が1つならまだしも、いくつもの病院に行っている人にとって、こうした危険は恐ろしいものだ。
20円の支出は我慢してもらうとして、患者が持ち歩かずに済み、しかも便利な機能をたくさんつけられるとあって、最近サービスがいくつも立ち上がっているのが、電子お薬手帳。つまり、携帯電話のアプリ版お薬手帳だ。
アプリなら薬剤師との通信も気軽にできる
子ども向けキャラクターサービスも
リーベンスと電通テックが提供を開始した電子お薬手帳「hoppe(ホッペ)」は、製薬会社などからの広告で収入を得るビジネスモデルで、導入する薬局も患者も無料で利用できる。紙の手帳と違って紛失する危険もないし、紙幅制限もないから更新時もスムーズだ。また、紙では実現し得ないさまざまな追加サービスも充実している。