ワンルームや賃貸ではない
実は「自宅投資」が一番儲かる
筆者は「自宅投資」で儲けている。この前の確定申告では、家族分を含めて数千万円の譲渡所得を出したが、無税である。投資とはいえ自宅なので、物件を管理したり空室を気にしたりすることもない。不動産投資を始めようと考えているなら、ワンルームマンションや賃貸住宅ではなく、税制によって住宅ローン減税など手厚い支援がある自宅(マイホーム)への投資がお勧めだ。
自分で住んでも貸しても売っても、様々な形で不労所得を稼いでくれ、物件選びによっては売却益も期待できる。なぜなら、重税の不動産投資において優遇税制の大盤振る舞いが受けられるのは自宅だけだからだ。
このポイントは、一般にどこまできちんと理解されているのだろうか。住み替えを通じて人生における選択肢を増やすことは、豊かな人生を送るための基礎になる。今回はそのための秘訣と必勝のカラクリを、こっそり教えよう。
「自宅投資」とは、皆が必要とする自分の家を、単なる住むための住居としてではなく、資産形成の装置としてフルに利用しようという考えだ。それには、税制の支援が薄い賃貸ではなく、支援が厚い持ち家を「投資対象」にするのは当然だ。
ただ、資産であるからには、立地などの資産性を重視し、住んで中古になっても含み益が狙え、換金しやすい物件を選ぶ必要がある。それを自分のライフステージに合わせて定期的に買い替えることで、売却益を再投資にも回せる。資産を複利で増やしていく感覚だ。
選んだ自宅に資産価値があると住み替え可能だが、それがないと住み替えができなくなる。実は、東京23区内では、10年で3割以上の世帯が新築分譲から住み替えているというデータがある。この数値が示すように、ライフステージの変化に応じてうまく住み替えられないと、自分の生活にも支障をきたすことになる。学級崩壊、親の介護、転勤、離婚、出産、再婚などにも対応しにくくなり、不便を強いられることにつながる。ゆえに、住み替えないとしても、「住み替えという選択肢」を持つことが人生において大切となる。
そのための「教科書」は筆者が記した本であり、処女作はベストセラーとなり、自宅を資産形成と考える方法論はその後のトレンドとなった。その核となる理論は後に述べる「7つの法則」に集約される。これは過去のマンションデータを全件調査した結果であり、その法則性に従えば、含み益を出す確率が高くなると想定される。