実績が先か、自信が先か?

 しかし、自信があれば、次に挙げるように仕事や人生がうまくいく原動力となります。

・自信のある人は、頼りになるため、仕事が集まってくる
・一緒にいると安心できるため、周りに人が集まりやすい
・自信を持って取り組むことで、仕事や対人関係で成功する

久世浩司                                ポジティブ サイコロジースクール代表                                  1972年岐阜県大垣市生まれ。慶應義塾大学卒業後、P&Gにて、高級化粧品ブランドのマーケティング責任者としてブランド経営、商品・広告開発、次世代リーダー育成に携わる。在職中にレジリエンスについて学び、応用ポジティブ心理学準修士課程修了。 P&Gを退職後、ポジティブ心理学の実務家を育成する社会人向けスクールを設立。 レジリエンスを活用した企業人材の育成に従事。認定レジリエンスマスタートレーナー。 企業向けの「レジリエンス・トレーニング」は、NHK「クローズアップ現代」や関西テレビ「スーパーニュース」でも取り上げられた。 主な著書に、『世界のエリートがIQ・学歴よりも重視!「レジリエンス」の鍛え方』(実業之日本社)、『なぜ、一流の人はハードワークでも心が疲れないのか?』(SB Creative)、『リーダーのための「レジリエンス」入門』(PHP研究所)等がある。

「一流」と呼ばれる人ほど、若い頃から自信を発揮しています。

 では、どうすれば仕事と人生の成功につながる自信を手に入れることができるのでしょうか?

 私は、まず「根拠なき自信」を身につけることが、その第一歩になると考えています。ビジネスやスポーツで結果を出し、一流の域に達した人を見ると、まだ実績がなかった頃から自信を持ち続け、それが成果へとつながったことが少なくありません。

 私の最新刊である『なぜ、一流になる人は「根拠なき自信」を持っているのか?』(ダイヤモンド社、9月18日発売予定)では、この「根拠なき自信」を身につけることが、本物の自信を手に入れるためにも有効であることを、著名人のエピソードなどを交えながら、わかりやすく解説しています。

 私の周囲にも、若い頃から「根拠なき自信」を持ち、「君なら大丈夫だろう」と重要な業務を任され、仕事を次々とこなし、あれよあれよという間に高い地位に昇りつめたリーダーたちが何人もいました。

 私は海外の人と一緒に仕事をすることが多いのですが、若くして実績を挙げている外国人ほど、「根拠なき自信」に対して、良いイメージを持っています。
 また、彼らは自分の部下や子供にも、そのような自信を持って欲しいと望んでいる点が、私たち日本人とは大きく違うようです。

「実績がないから自信がもてない」と考える人がいる一方で、「根拠がなくても自信さえあれば、実績はあとからついてくる」と信じる人も存在するのです。

 後者の「まずは先に自信を身につける」という考え方が、今の時代には合っているのではないかと考えます。