レジリエンスと自信の深い関係
困難を克服し、壁を乗り越え、失敗をしても立ち直ることができる心理的能力であるレジリエンスは、自信と深い関係があります。
そのレジリエンスの考え方を応用すれば、「根拠なき自信」を身につけ、さらには自信を下げてしまう原因である「マイナスの思い込み」を捨てることが可能です。
そこで、私はレジリエンス心理学を基にした自信形成プログラムを開発しました。
変化が多い今のような時代では、自信があまり持てずに、漠然とした不安を感じている人が少なくありません。以下の図表でいうと左下のところがそうです。
ここに留まっていると、心理的にも脆弱となり、心が落ち込みやすく、精神的な疲労感が続きます。この状態が慢性化すると、不安症や抑うつ症状になることもあり、注意が必要です。
そこで第1ステップとして、「根拠なき自信」の心理状態にシフトすることが大切です(図表の右下)。
そのためには、あとで説明する内面の自信を高めるために必要な9つの思考を身につけることが有効です。
第2ステップが、不安や心配などのネガティブ感情の原因となる「マイナスの思い込み」を捨てる方法を習得することです。トラブルや失敗に直面すると、「漠然とした不安」の心理状態に戻ることがあるからです。自信低下の防止策が重要となるのです。
第3ステップが「本物の自信」を作り出す行動習慣です。「根拠なき自信」を武器にして、なすべきことをなしとげ、やりたいことに一歩を踏み出し、経験と実績を着実に積み上げることです。
一足飛びにぶれない本物の自信を身につけるのは容易ではありあません。だから、まずは「根拠なき自信」を持つという段階的なアプローチを提唱したいと思います。
※次回は、9月16日(水)に掲載します。