絶望的な状況に希望はあるか?
広瀬 われわれから見ると絶望的です。
どれもこれも「有識者会議」を見ていると、「おまえらのどこに知識があるのか。何の権利があってデタラメを決めるんだ」と言いたい!
安倍晋三がやっていることは、すべて人事を独占したファシズムです。
古賀 昔、私が日米構造協議を担当していたとき、米国がすごく怒りましたよ。「日本の政策の決め方はおかしい」と。
審議会の委員は役所が勝手に決め、すべてお膳立てしているのに、いかにも第三者の意見を聞いています、みたいな顔をしている、と言ってね。審議会の人選を公募にし、経歴などを発表して選び、議論の途中経過も100%公開にしろ、と。
広瀬 まったく同感です。人選を公募にし、会議の委員をわれわれ市民が選ぶというのは、いい方法ですね。
古賀 私は、日米構造協議のときにそれをやろうとしました。
たとえば、委員の中に必ず消費者の代表を入れなければいけないとか、いろんなことを政府のルールに書いたのですが、いまは完全に無視されています。
でも、公開については、民主党政権のときはかなり徹底して行われ、映像を生で流すこともかなりやっていました。
広瀬 議論が公開されるのはいい。誰が何を言ったかわかる。アメリカ・ヨーロッパに比べて、日本人の伝統的な欠陥は、秘密主義ですからね。
古賀 それをネットで生放送し、「○○委員がこんなバカなことを言いました」などとツイッターとかで拡散していくといいのです。そうするべきだ。
広瀬 古賀さんには、これからも大いに期待しています。大声で世の中を変えてゆきましょう。
2回にわたる対談、内幕が分って面白かった。ありがとうございました。
(おわり)