――メディアはなぜ、反日的な報道をするのでしょうか。

 反日報道をする、というより、せざるを得ないと言った方が正しいでしょう。メディアも利益を生まないといけない訳で、親日報道をして国民の不買運動に繋がったら大変です。だから、「とりあえず反日」なのです。

 もちろん現場の記者はジレンマを抱えていますよ。でも、中立的な記事は書けません。知り合いの大手紙の元東京特派員に「もっと日本のことを冷静に書いてくれ」と言ったら、そういう内容を書くと、上司に「日本びいき」だと怒られると言っていました。社内でも、日本の肩を持つ行為は許されないような構造が生まれてしまっているということです。

――ネットメディアの普及も反日報道に影響を与えていますか。

 悪い影響を与えていますね。ネットは特に内容が過激です。何でも反日報道にしようとしているように感じます。

 例えば、こんなことがありました。ある日、ネットメディアの記者が日本大使館前に陣取っていたのです。実はその日、大使館では天皇誕生日などの節目に行うレセプションの開催日だったのですが、そこに韓国の議員の誰が現れるかをチェックしていたのです。

 そして、出席した議員はネットで記事にされることで、「親日派」のレッテルを貼られます。それ以降、会合へ参加する議員の数も減ってしまいました。プライベートで自宅に招けば来てくれるのですが、公の場で会うのは困難になりました。

――今後も反日報道は増え続けるのでしょうか。

 メディア自身が変わるというのは難しいと思います。ただ、朴槿恵大統領の対日姿勢が変われば報道内容も変わると思います。

 メディアは国民感情に合わせるしかありません。しかし、大統領は国民感情を変えられます。国民の対日感情というのは、時の政権によって大きく変化します。

 例えば、親日派の金大中政権時(98年~03年)は日韓関係も良かったのです。

 02年に開催された日韓ワールドカップでは、日韓両国が双方を応援していましたよね。でも、仮に今、同じワールドカップがあったらどうでしょう。韓国では日本をたたけ、といって日本が負ければ盛り上がるでしょうね。

 最近は朴槿恵大統領も、安倍晋三首相の70周年談話に一定の評価を与えるなど、強硬だった対日外交を緩めつつあります。

 それに伴い、メディアにも「日韓関係を重視せよ」といった報道が目立つようになって来ました。大統領が日本との関係を改善しようとすれば、マスコミが背中を押す事はできるのです。