「協同労働の協同組合法(仮称)」が成立すると、協同労働という新しい働き方を選択する人たちが増えるのではないかと期待されている。

 当日、フォーラムでは、法制化をめざす市民会議会長で、元連合会長の笹森清氏が、

「圧倒的多数が雇用される働き方は、階層化、二極化され、貧困社会をつくりだし、働きたくても働けない人たちをつくってしまった。失われた10年の後、日本に来たのは、壊された10年。地域社会も壊された。もうお上依存の時代ではない。協同労働の世界は、地域に貢献したい、困っている人を助けたいという思いで集まってきた働き方をする。新しい時代の働き方として、絶対に必要な選択肢。そのために法制化しなければいけない」

などと訴えた。

 その後のトークセッションでは、行政刷新会議仕分け人(前我孫子市長)で、内閣府参与の福嶋浩彦氏が「地域の中で、役所の公共ではなく、市民が支え合いの社会をつくっていく。そんな誰もが出番を待つ社会に、どのように変えていくべきかの議論が必要だ」などと説明。

「本当に行政にお金がないのなら、税金使った事業をノウハウ持った民間に任せたほうが、市民にとっていい質のサービスが提供できるし、そこで働く民間の給料を30%下げるのではなく、市役所の職員全員の給料を3%下げるだけでも、はるかに財政的な効果はあるはずです」と、契約による責任の果たせる主体をコミュニティーの中に作るよう提案した。

「自己責任」では片づけられない
“すべり台社会”の罪

 反貧困ネットワーク事務局長で、内閣府参与に再び登用された湯浅誠氏は、「企業福祉や家族福祉、地域コミュニティーの外に出ていく“無縁社会”の人たちが増えている。孤立した人ほど、公的なサービスを使わなければいけない境遇なのに、官も民も慣れていない。いろんな人がこぼれ落ちていく“すべり台社会”の立て直しをやっていかなければいけない」と指摘した。