しかし、急にそう言われた夫は、なぜ妻が怒っているのかさえわからない。そもそも「家事・育児をやりたかったんじゃないの?」と頭に疑問符が浮かぶだけだ。そうこうするうちに、夫婦間の溝はますます深まっていく。

 実際にそういった事例は少なくない。ここからは20~30代の共働き夫婦3組に、家事・育児が原因で勃発した「家庭内戦争」について聞いたリアルなエピソードを紹介しよう。

超多忙な仕事に加えて家事までも!
溜め込んだ怒りがLINEで夫の元へ

 1組目のAさん(女性/20代後半/自営業/子どもなし)夫婦は、夫側に「家事を分担しなければ」といった意思はある。しかし、夫は「家事・育児を担うのは女性」と考える家に生まれ育ったせいか、新婚当初からAさんに家事をほぼ任せ切りだったという。

 当初定めたルールでは、夫の分担は「風呂・トイレ・洗面所の掃除、ゴミ出し」、Aさんの分担は「料理、買い出し、洗濯」だった。しかし、夫の貢献度は限りなくゼロに近く、家事の9割近くをAさんが担うことになる。「夫に対してベースとして持っている不満は、彼が家事を全くと言って良いほどしないことです」と話す。

 個人事業主のAさんにとって、超が付くほどの繁忙期は春と秋だ。しかし、どんなに忙しくなっても家事をサボることはできないという。その理由をAさんは「洗濯しないと着ていく服がなくなるし、料理しないと食材が腐ってしまいます。夫はそういうことに無頓着で、2人の意識の差が大きく、ケンカになってしまいます」と語る。

 数ヵ月ごとに怒りの波が押し寄せてくる。「なぜイライラが生まれては都度解消しないのか」と問うと、共働き夫婦ならではの実情が伝わってきた。

「できることならすぐに伝えたい。でも、忙しい朝にガミガミと怒るわけにもいかないですし、夜は夜で夫は深夜に帰宅するので、疲れていると思うんです。真剣な話を時間をかけてするタイミングが平日だとつくれない。だからどうしても土日になるんです」(Aさん)

 それでも、土日に話すタイミングを失うこともある。そんなときはLINEで怒りのメッセージを送る。「私ばかり家事をしてストレスが溜まっている」「あなたは家事を忘れることが本当に多い」「スマホのメモを活用してやってください」など、思いを全てぶちまける。