結局のところ、他の会社もプロジェクトメンバーも課長補佐も自分で実行する気などこれっぽっちもなかったのだ。省庁は世間の風当たりをやわらげるために、他の超一流企業は省庁に恩を売るための目的で作った会社だった。私は、「世の中には、真面目にやる気が無い人が集まって、適当なプランをこしらえる仕事があるんだ」ということを初めて知った。まだ若かったのである。

議論好き、役員にやる気不足、内部分裂…
「野党体質」丸出しの企業たち

 ある「野党体質」の会社は、何か問題点が見つかると、すぐに「議論しよう!」という流れになる。会議室に人が集められ、激論を交わし、理想的な解決策が見えてきたところで、「いい議論ができたね」と満足する。そして、そのあと担当者に振る。つまり、この企業は議論がしたい(楽しみたい)のであって、問題を解決したいわけではないのだ。実際にやることになる人が、実行を前提に考える企画を「妥協の産物」といって軽視する彼らは、理想論に終始して、解決策を現実的なラインにまで落とし込めないのである。

 またある企業では、部下たちの前で常務からこんな愚痴を(たびたび)聞いた。

「上が頭の固い人間ばっかりで、新しいことができないんですよ。困ったもんです」

 常務より上に、一体何人の「上」がいるのだろうか。常務ほど「上」の立場の人が人前でそんな情けないことを言えば、部下たちのやる気がなくなって当然である。野党体質企業の多くは、全員が「○○してくれない」と言う。