払い戻されるのは、外国の医療機関で受けた治療と、同様のものを日本で受けた場合の医療費と比較して、どちらか少ないほうの自己負担分(年齢や所得に応じて1~3割)を差し引いた金額になる。

 たとえば、外国の病院で受けた医療が円換算で10万円でも、同様の医療が日本では5万円の場合は、少ないほうの日本の医療費が採用される。70歳未満で自己負担割合が3割の人だと、健康保険から払い戻されるのは5万円の7割なので3万5000円になる。

 反対に、現地の医療費のほうが少なくて、円換算で2万円。同様の医療が日本では5万円だった場合は、1万4000円が払い戻される。

 これを利用すれば、海外旅行先で支払った医療費の負担を抑えることも可能なので、ぜひとも覚えておきたい制度だが、申請には以下の書類が必要だ。

 ◆医科の場合
  1.療養費支給申請書
  2.診療内容明細書
 3.診療内容明細書の日本語訳
 4.領収明細書
 5.領収明細書の日本語訳
 6.現地で支払った領収書の原本
 7.渡航期間がわかるパスポート等の写し(海外渡航中の加入者が当該期間に診療等を受けた場合)

 上記のように治療内容のわかる明細書、明細のわかる領収が必要になるので、現地の医療機関で忘れずにもらっておこう。帰国後、その明細書と領収書に日本語訳をつけて、加入している健康保険に提出する。

 海外療養費の不正請求が増えていることから申請は厳しくなっており、健康保険組合によってはパスポートのコピー、受診した海外の医療機関に照会を行うことの同意書の提出を求められることもあるので、加入している健康保険組合に確認を。