年末年始になると妙におごそかな気分になり、ガラにもなく目標を立てては手帳の最初のページに書くが、結局3日ほどで何を書いたか忘れてしまう……。そんな経験がある人はいないだろうか。
目標を立てること自体は、あなたを成長させる素晴らしい行為。どうせつくるなら、実効性のあるものにしよう。『夢は目標ではなく、成長の手段である。』の著者、藤田聰氏によると、「ちょっとしたコツを意識すれば、誰でも目標を実現させることができる」という。詳しく聞いた。
「1年間で10キロ痩せる」という
目標を実現させるには
もうまもなく新年。1年を振り返り、来年の目標を考えるにはうってつけの季節である。とはいえ、「新年に目標を立てたって、いつもすぐに忘れてしまう。ガラでもないからもうつくるのを止めた」という人もまた多いのではないか。
目標を立て、実現に向かって行動することは、あなたを成長させるエンジンになる。せっかくのタイミングなので、億劫にならずにぜひチャレンジしてほしい。これから紹介する3ステップに従えば、誰でも地に足のついた目標を設定し、実現させることができるだろう。
例として、「1年間で10キロ痩せる」という目標を設定するプロセスについて考えてみよう。
ステップ1 本気で達成したい目標を設定する
必ず、以下の2点を満たすような目標にしてほしい。
1.本気になれる
当然だが、「本気で達成したい」と思えるようなものでないと、実効性のある目標にならない。「先日の定期健康診断の結果、中性脂肪やコレストロール値が標準値を超え、このままではメタボになってしまう」というような危機意識があると、実効性が上がりやすい。
2.ワクワクする
いくら「こうあるべき」だと頭ではわかっていても、ネガティブなイメージがあると体は動かない。目標達成した後の姿(新着スーツをビシっと着ている自分)を想像し、ワクワクするようなものであるのが望ましい。
ステップ2 実現のための戦略を策定する
目標を設定したあとは、「それをいかに実現するか」という戦略を立てよう。コツは3点だ。
1.あいまいなものではなく、期間と数字が明記されている
「間食をしないよう心がける」「運動に対して前向きになる」というようなあいまいな戦略では、実現は難しい。「1年間で体重を10キロ減らす」というように、数値化すべきだ。
2.具体的な行動計画に落とし込む
戦略は、具体的な行動にまで落とし込もう。「歩数計を携帯し平日は毎日最低1万歩歩く」「毎日体重計に乗り体重と体脂肪を記録する」「月曜日と火曜日を休肝日とする」「夜9時以降は食事しない」というように、いつ、何をすればよいのか明確にすれば、ぐんと実行しやすくなる。
3.習慣化できる
苦しい努力を要求する戦略では、途中で挫折する可能性が高い。毎日・毎週・繰り返し行えるアクションプランになっているかどうか、チェックしよう。
ステップ3 実行の意思を確認する
目標を設定し、戦略を立てたら、あとは実行するだけだ。「決めたことをやり切る徹底力と意志力があるか」を自問自答しよう。目標を実現させる人に共通していることは、徹底力があること。「決めたことは何が何でもやり切る」という意志力と言ってもよい。周りの人に決意表明することで、退路を断つのもおすすめだ。
以上のプロセス通りにきちんとやれば、目標が現実になる可能性はぐっと高くなる。1年後の年末には達成できたという自信もつき、満面の笑みで過ごすことができるだろう。