社員・元社員が語る
経営再建中シャープの現状

 続いて、今回電機メーカー8社の中で最下位となったシャープを見ていきます。8月に発表されたシャープの経営再建の柱である希望退職者の募集結果は、当初見込としていた応募者3500人に対し、3234人と予定に届かない結果となりました。現在、大阪や奈良など各地域でシャープ希望退職者向けの就職説明会が開かれたりしているものの、退職者の人数に対して圧倒的に求人件数が足りていない現状が問題となっています。Vorkersに寄せられたシャープのクチコミもここ数ヵ月で増え、9月から12月までの4ヵ月だけでも87件とかなりの数にのぼりました。多くの社員・元社員たちから寄せられたクチコミでは、現在のシャープをとりまく会社の現状が赤裸々に語られています。

[技術系、在籍20年以上、現職(回答時)]
かつては、世界初、日本初という商品を世の中に出す企業でしたが、残念ながら液晶の事業が大きくなってからは、その文化が失われてしまいました。経営理念には「いたずらに規模のみを追わず、誠意と独自の技術をもって、広く世界の文化と福祉の向上に貢献する」という感銘を受ける文脈があるにもかかわらず、かつての会社トップの方々が、その理念を無視して、液晶に大型投資してしまったツケで今のような厳しい状況に陥っている次第です。

[半導体関連開発、在籍5~10年、現職(回答時)]
非常に上位下達が強い傾向があるが、直属の上司からはパワハラ的なことは無く十分に話し合うことはできる。
技術志向が強く優れた技術を持っているがそれで満足しているところがあり、また技術を過信している。結局、競合他社にビジネス戦略などで負け、事業撤退になる。

[エンジニア、在籍5~10年、現職(回答時)]
組織体制は、他の大企業と同じで典型的なピラミッド型。
企業文化は、チャレンジしやすい環境で、失敗に対して寛容だと思います。
但し、トップダウンは多い。

[主事、在籍20年以上、2015年以降退社]
仲良しクラブ感があり上司が気に入ったら評価が高い。

[商品企画、在籍3~5年、現職(回答時)]
自由、フラットな雰囲気。上司との関係は友達のような雰囲気。

[商品企画、在籍20年以上、2015年以降退社]
「誠意と創意」を経営信条としており、それが全社員によく行き届いている。創業者から100年にわたり、その精神がよく浸透している。長期政権の幹部からのトップダウンの企業文化が根付いてしまい、社員は基本的におとなしく、優しい性格の人が多く、よく言えばおおらか、悪く言えば危機感が少ない。近年、過剰な設備投資により、経営が傾いている中で今までになく社長がコロコロ変わり、会社のベクトルが乱れがち。

 トップダウンの気質が強いことへ言及しているクチコミが多くあり、それが今日の事態につながったと見る社員が一定数いることがわかります。けれど、事態を打開するためにその体質を改善する積極的な動きは見られない現状があるようです。また、「失敗に寛容」「仲良しクラブ」「上司との関係は友達のような雰囲気」など、働く社員たちにとっては良くも悪くも居心地の良い環境が出来上がっていることが伺われます。