中国のサーキットブレーカー導入が株安を増幅
資源国・新興国は今後も厳しい状況が続く

 今回の世界同時株安を増幅させたのは、中国景気の一段の減速懸念と中国政府の株式売買規制だ。昨年末に欧米諸国の主要株式市場が軟調で終わったこともあり、年初にオープンしたわが国や中国など主なアジア株式市場は軒並み大幅安で始まった。

 タイミングが悪いことに、中国政府は年初から、株価が一定割合以上下落した場合、市場での取引を止める仕組み=サーキットブレーカーを導入した。1月4日、中国の株価指数は一時7%を超える下落となったため、早速、サーキットブレーカーが作動し、それ以降の市場での売買が全面停止となった。

 それをきっかけにヘッジファンドなど大手投機筋が、一斉にわが国の株式市場で先物売りのオペレーションを仕掛けた。わが国の株式市場は、その売り圧力に耐えられず大幅下落を演じることになった。

 もう一つ見逃せないポイントは、コモディティ価格の下落などによって新興国経済に一段の下落余地が生じていることだ。特に、これまで注目されてきたBRICs諸国のブームが終わりを告げている。

 中国政府が個人消費主体の経済構造への改革を標榜している以上、同国経済が短期的に盛り上がることは期待できない。中国政府が、緩やかに景気を軟着陸させることができるか否かが最大の焦点だ。仮に過剰債務問題が火を噴くようだと、ハードランディングの可能性を否定することはできない。

 資源依存度の高いブラジルやロシアは、資源価格の下落が続く間は景気が低迷するだろう。米国の金利引き上げで投資資金の流出が懸念される多くの新興国は、これからも厳しい経済状況が続くと見るべきだ。