慈善活動は偽善か?

 どうすることもできないのは、メディアの無関心ぶりに対してだ。ニュースや新聞を見ればいい。芸能人のゴシップは大々的に扱うのに、慈善活動のニュースは、ほんの小さくしか取りあげてくれない。芸能人の色恋沙汰になると、誰もがインタビューをしようと躍起になるが、慈善活動になると、つまらないとか、偽善だとか言われる。

 困っている人たちのことを取りあげてもらうのに、いちいち頼み込まねばならない。この点では、ほんとに、メディアの人たちには考えを改めてほしい。貧しい場所や、自然環境が劣悪な場所に暮らす人々にこそ、心を配るべきだ。まず彼らのことを知っていく。それが第一歩だ。

 アンディ・ラウが結婚したって、ダニエル・ウーの奥さんが子どもを産んだって、君には関係がない。そんなことに関心を寄せる余裕があったら、ほんとに金を必要とする人たちに、病気に苦しんでいる子どもたちに、少しでも多く募金をしてほしい。

 若い頃は必死で金を稼いで、何でも買いたかったが、歳を取った今は、何でも寄付したいと思う。金よりも、この世界のために、何かを残していくこと。それを考えるようになった。

(続く)