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端末に依存せず!iPadでも携帯でも本が読める
今年の夏を熱くするグーグル電子書籍参入の衝撃

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第100回】 2010年6月23日
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 本を見つけたら、購入。その際、出版社に入る分け前は63%とされており、ほとんどの出版社がすでに合意し、400万冊の本がオープン時に並ぶのではないかと予想されている。

 さて、グーグル・エディションの何がグーグル的かと言うと、まずは特定のデバイスに制限されないということだ。キンドルが数年間にわたって独占していた電子書籍市場にアップルのiPadが加わり、それ以外にもソニーを始め他社製のリーダーが市場に並んでいることもあって、電子書籍とは、ともかくデバイスがあってこそ読めるものと勘違いしている人々もいる。

 だが現在、加速度的に増えているのは、手持ちのデバイスでともかく電子読書を始めてしまう人々である。ことにスマートフォンで電子書籍を読む人々はずいぶん増えており、アメリカの出版界はこのユーザー層をかなり重視している。

 グーグルは「デバイスが何であろうと、あるいは特定のデバイスなど持たなくとも、本は誰にでもオープン」という、いつものアプローチを採ったのである。

 しかも、ひとつのデバイスから別のデバイスへと乗り換えても、読んだところがシンクロされる。たとえば、家のPCで123ページまで読み進んでいて、その後外出して、今度は出先でスマートフォンからアクセスすると、その123ページがちゃんと表示されるのである。

 クラウドで読むとなると、インターネットに接続していない時はどうなるのかが心配だが、キャッシュが保存されるので大丈夫。また出版社が合意すれば、ダウンロードもプリントも可能にする計画という。

他の電子書籍ストアでも
グーグル版の本が売れる

 グーグル的なところはもう2点ある。

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瀧口範子
[ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。

ビジネスモデルの破壊者たち

シュンペーターの創造的破壊を地で行く世界の革新企業の最新動向と未来戦略を、シリコンバレー在住のジャーナリストがつぶさに分析します。

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