今年の給料が昨年並みなら、
手取り年収は減少する!

 毎年1月に「今年の手取り年収」を属性ごとに試算するのが私の恒例行事となっている。手取り年収とは、額面の年収(各種手当て込みの額)から所得税、住民税、社会保険料を差し引いた金額のこと。「可処分所得」とも言う。

 つまり、手取り年収は「実際に使える金額」のこと。額面年収で支出予算を組むと、絵に描いた餅になってしまうので、「手取り」を知るのは現実的なプランを立てる上でとても重要なことなのだ。

 まずは、下の表からご自身の今年の「手取り年収」を確認してみよう。額面年収との開きに驚くはず。「実際に使える金額」は予想以上に少ないのである。

 表で見て取れるように、2015年の手取り年収に比べ7000円~1万3000円減る。今年は手取り収入に大きな変化を与える制度改正は少なく、主な減少要因は厚生年金保険料の引き上げだ。2004年から毎年0.354%(本人負担は0.177%)ずつ引き上げられている。