「Aさんがリーダーで本当によかった。ボクたちは恵まれていたと思う。直接Aさんと仕事をする機会はなかったけれども、同じチームで働けたことを誇りに思う」

「あらためてAさんの偉大さを感じたわ。Aさんは、人との関係性を何よりも大切にしているのね。あの赤いマフラーが何よりもの証拠。秘書として最高の日だったわね。おつかれさま」

「今日からAさんがオフィスにいないのは寂しいな。“リーダーロス症候群”にならないように俺たち気をつけないといけないな(笑)」

「Aさんが短期間で業績を上げることができた理由が、わかったわ。やっぱり、リーダーはハートが大切!部下を大切にするリーダーが、栄光を勝ち取ることができるのよ。私ももっと周りの人たちを大切にしなくっちゃってあらためて感じたわ」

「Aさんは厳しい人だったから、秘書の能町さんも大変だったと思うよ。昨日は、なんだか職場での人間関係のお手本を見せられたっていうか…。オレもグループリーダーだから、Aさんのようになれるよう頑張るよ」

 このように、一言話しては、また次の人がやってくるという具合に、Aさんに感銘を受けた人たちが私の席に押し寄せました。それぐらい心に響くことがそれぞれあり、何か私に伝えられずにはいられなかったのだと思います。

一流の人との最後の時間は
なぜいつも感動的なのか

 今回ご紹介したのは、ひとつのエピソードにすぎません。

 私は秘書として、これまでに10名のエグゼクティブを補佐してきましたが、彼らの「ラストミニッツ(最後の数分間)」には、いつも「感動の秘話」が紡ぎだされました。

 なぜ、一流の人たちは「終わり際」にこだわるのか。

 なぜ、一流の人たちは「有終の美」を飾ることにこだわるのか。

 なぜなら、ある人間の心理を知っているからです。